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2020/06/21

わっさわっさ


梅雨らしく、じっとり湿度が上がり、じっくり雨が降り、合間の空にはきれいな雲の筋模様、また雨が降り、空き地の脇では道が埋もれそうなくらいに、勢いよく草が育っている。ツバメの子たちが湿気を含んで低く飛ぶ羽虫を狙って滑空している。もうすぐ巣立っていきそうだ。畑の野菜が葉っぱの形で分かるようになり、方々の草も何が何だか分かるようになってきた。一年を通して変わっていく様子を見ているから、これがやがて花になり、実になり、落ちてこうなる…というのが分かるようになってきている。時勢、やがて衰えていく様子、全てが移り変わっていく。今の時期に活発な虫たち…、毒を出すもの、営巣、子育て、この間は巣立ち雛が道路の方へ出てきてしまっているのを見つけた。頭に産毛が残っていて、口が大きくて可愛いかった…。飛んだり餌を獲ったりする練習をしている間は、巣から落ちたりもするようで、雛が巣から離れているのはよくあることらしい。そう、数年間見るとはなしに見ている「いつもの景色」の中から、大分季節の差異を見つけられるようになってきたみたい。昨日、久しぶりにこまっちゃんと生ビールを飲んだ。ここは車社会だし、生のビールをしかも二人ともで飲めるなんて滅多にないのだ。つまみも美味しくて、みくりんは夕飯が特別にアイス付きのホットケーキで、たまにあるこういうことが、とても幸せ。ただ単に、生ビールが美味しかったから幸せなのだろうか?家族で外食して?夕焼けの海辺を歩いてお店に来て?空気がきれいだから?それもある。だけど、矛盾がなくてつじつまの合った生活をして、嘘をつかなくていい仕事をして、ウサを晴らすのでも自棄になるのでもなく、ただ「注いでくれた生ビールが美味しい」と思って飲めることが、それがご褒美のように思える生活を送れることが、幸せだなあと思う。