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2015/04/22

いもけんぴがとまらない


島の朝は6時、チャイムが鳴るところから始まる。
キーンコーンカーンコーンの、よくあるオーソドックスなやつ。ゴミ捨ては7時までだから、6時50分くらいにはこまっちゃんとえっちらゴミを捨てに行く。ちょっとした散歩の距離。道中、小学校に行く子供たちとすれ違うから、朝早いな!皆チャイムで起きている模様。
確かにこちらでは6時に起きるのが自然な感じ。もう明るいし、外はきれいだし、その分夜早寝したって何も不都合が無い。
今朝は6時半に狂犬病の注射のお知らせなど、島民へのインフォメーションのアナウンスが入る。役所の人も朝早いな!

昨日の昼は、昼休みのこまっちゃんをピックアップして郵便局で手続きなどした後、そのままお弁当を外で食べようと、わたしの分はスーパーであなごの太巻きを買って、島の北側にある長いビーチへ行く。天気は晴れ。
ビーチからは、泳いで行けそうなところに毒ガス島、その向うに広島が見える。結構近い。広島への船も出ていて、近くの港からは25分くらいで広島の忠海(ただのうみ)に行ける。忠海で呉線というローカル線に乗るっていう旅もアリ。父と妹が時間不足で次回に繰り越したプラン。
毒ガス島とは、昔日本軍が毒ガスを作って人が住めなくなってしまったのを、その後環境を確認する為にウサギを放したら、放したウサギが野生化して大繁殖した島、らしい。ここに船で行ってウサギのお相手をする、という旅もアリ。これも父と妹が次回に繰り越したプラン。島の名前は本当は大久野島という。

わたしもお弁当を用意していれば、こまっちゃんと一緒に海辺やらで一緒にご飯が食べられるんだなあ、みくりんがもうちょっと大きくなったら、きっとお昼のピクニックランチが楽しみになるだろうな、きれいな景色を見ながら、なんて思った。いい感じのすてきな森も、探索したら見つけられるかもしれない。

当たり前のように、夜、6時前には帰ってくるので、みくりんをみてもらったり、一緒に話が出来る時間があるというのがほっとする。朝はこまっちゃんは、居間の神棚に手を合わせて出かける。
こまっちゃんは自分でも不思議がっているが、引っ越す前程には食べ物に神経質にこだわらなくなっている。
わたしはそのことについて、5分滝の前に立つ、とか、10分森を歩くとか、15分海を眺めるとか、それくらいのことで取り戻せる精神の安らぎを得るのに、前の刺激の多い生活の中では、とても時間と労力をかけていたのじゃないか、という気がしている。
ヨガをしたり、呼吸法をやったり、口から入るもの、電磁波、音など、体を整えようとするのを乱すものを摂らないように毎日気を使ったりしていたけれど、ここではそのことをそれ程意識しない。車でスーパーに行くのに、家を出るとすぐ海、すぐ森、特に何も乱されないからだろうか。家に居てもWi-Fiも1コも飛んでないし。
大きく環境が変わったはずなのに、不思議だなあ。なんだか違和感が無いんだけど、前の生活ってどんなだったんだろう。

昨夜は、こまっちゃんの職場の先輩と奥さまに夕食に来て頂く。
初めての寿司桶、デビューは昨日の写真の鯛を捌いて漬けにしたのと、さやいんげん、小松菜、八朔のちらし寿司。わたしはコーヒーを淹れるのに失敗して翌朝まで凹む。

こまっちゃんは今日から2泊3日で、岐阜で新人隊員の研修に行ってしまいます。なのでその間、写真もわたしが担当、今借りているお家の屋根と、裏山です。畑はよそのお家の。山を背にすると海があります。家からは見えないけれど、700メートルくらいで海です。写真は苦手です…。

明るくて霧雨が降っている日なんかは、海面のすぐ上からもやが立ちのぼって、目の高さに向うの島の山が見えて、「ここはどこ…雲の上…?」と思いました。
かと言ってゆっくり景色を眺めるわけでもなく、車でびゅーんと通り過ぎるだけなのですが。
島の人はぼんやり海を眺める、とか、しないかもしれないね。

でもそこは、都会から来たばかりの人らしく、ぼんやり眺めたりしよう、引越しの片付けや終わってない手続きなどで心ががさついてても、と今思ったところです。