家にあったぷりっぷりの肉厚のほうれん草を見て、「サグマトンが食べたいなー…」と思った。東京にいた頃行ったカレー屋さんのあの味…こちらではスパイスから作ったカレーはみくりんが食べないし、マトンも売っていない。そして、そういうちょっと特殊な美味しいものや、珍しいものが手に入るのが都会の幸せではあるけれど、その幸せはやっぱりプラスαの幸せで、ベーシックなところを満たすものとは違うんだなあと、ふと突然気が付いた。お庭の勝手に生えている実の写真。お庭に光がいっぱいなのがちょっとでも伝わるでしょうか。他者に親切にしたり、困っている人に手を貸そうとする時、ここの生活では同じ土地を共有しているからという他に特に理由は必要ないけれど、都会の生活では相手との距離感に迷うことがある。どんなものがその人の基礎の部分を満たすのか、それは人それぞれだけれど、空気のきれいなところで、自分の中の自然を肯定するような生き方がしたかったわたしにとっては、この土地がそういう生き方を許してくれて、受け入れて下さる周囲の方々がいて、満たされているから自然と感謝の気持ちが湧き上がって、「感謝することが出来る人生」を始められたことだけをとっても、島に来ることが出来て良かったと思う。