「醤油もみりんもなくなってしまった。」
只今完全に料理担当のこまっちゃんの言。調味料大好き怪人の彼が、今後の節約の為に醤油とみりんを一升瓶で買うことにしたのだが、ネットで注文したのが届かないうちに在庫が切れてしまった。今日はしょっつる使ったり、だし醤油を使ったりしてお吸い物や漬け丼を作ってくれた。全然いけるじゃないか。どんどん使ってくれ、うちの冷蔵庫の眠っている調味料達を。
今日はこまっちゃんは、池袋サンシャインで行われた「新・農業人フェア」へ。
求人のある農業団体が全国からやって来て、直接話が聞けるのだが、有機農家はそんなに多くは無い。
こまっちゃんは10団体くらいと話をしたらしい。
「有機…じゃなくてもいいんじゃねえかと思ってきた。」
愛媛から来てブースを出していた農家さんから話を聞くことができて、地域おこし協力隊のことや、対象になっている島についても色々助言をして下さったそうだ。
「もし来るなら、自分の名前を出せば協力出来る」とも言って下さったそう。
地域おこし協力隊の任期は最長3年だが、成果を出せないとその前に任期が修了するらしい。ま、そりゃあそうだよね。それから有機農業の現状なども。
わたしが島のことを調べていて感じたのは、土地に対する愛情が我々都会人と比べると想像がつかないくらい深いということだ。地元に残って土地を盛り上げていく活動をしている人もいて、きっと島民全部が知り合いだし、仲間は先輩後輩同級生だし、なかなかよそ者に土地や家を貸さないというのも、全く知らない人を闇雲に入れないことで保たれる秩序があって、治安だとか他の島民の平穏に責任を負っているという感覚があるだろう。
祭りや、市のシステムや、若い世代が本気で受け継ごうとして関わらなかったら残らない無形財産みたいなものは、島民の交流が、とか利便性が、とかの都合を超えて何かこう、その島の気質というか、島を形作るスピリットみたいなものを内在させているのかも知れない。自分が知っている都市部の交流目的の新しい祭りやマルシェとは根底が違う…。
「それにしても、10団体も話を聞いて、そんなにピンくるとこ沢山あったの?」と聞くと、「向うから、『兄ちゃん話聞いてけ』って声かけられるんだよ」と。そして話が進んでくると「実は息子が農地を継ぐので、本当はその片腕になるやつを探している」など。
なんとなくわたしはどこか、まっさらな新天地で、自分の望むような生活を、誰にはばかることなく、のびのびと生きることが出来る、というイメージを持っていたけど、そこはかるーく2000年を超える歴史があって、土地を愛し、引き継いできた人達の言ってみれば固有財産のようなものだ、まっさらなのじゃなく。そこに住む人達に必要と思ってもらえなかったら、彼らが大切にしてきたものをないがしろにするんじゃないかと思われたら、やっぱりそこに住む恩恵はあらゆる意味で半減する。だってやっぱり、明らかに住んでると思うし、神様が…。
今日はみくりんはぐずる日。
先日まであまりお乳を飲まなかったので、身体が成長しているのでしょう、って本で読んだ。むずむずするのかな、想像だけど。今日はすごくよく飲む。全然ひとりで寝てくれないので、諦めて一緒に昼寝する。そうすると寝る。
とにかく、「今日行って良かった」と。愛媛の話も聞けたし。
「土地の人に受け入れてもらえなかったら、心地よく暮らすことは出来ない、でも受け入れてもらって必要とされることをする、土地の人と移住者の間に入る、それはすごく得意だ。」だって。
愛媛行き、途中大阪で友人宅に一泊を快く承諾してもらったそう。ありがとう。弾丸旅行楽しみにしているようです。テントは止めたようです。うん。