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2014/12/28
実でも生ける
今日は年賀状を書く。少ない枚数だけど、今年こそは、今年こそは、と思い、今年こそは…出す!ところまでやる!
日雇いのバイトの昼休み、こまっちゃんから電話が来る。仕事の内容は、4万円のおせちの中身が段ボールに入ってるのを、解凍する為に冷凍庫から出して来る、だそう。
「中国人しかいない…」
指示を出すリーダーも中国人で、日本語と中国語で指示を出し、働いている中国人達も皆知った顔のようで、和やかに和気あいあいとしたムード、だが4万円もするブランドおせちがこんな風に作られているとは…賞味期限が2016年だとか、コーンスターチとか着色料だとか、日本人がほぼ皆無とか…。
「日本人はすごいね。どんどん仕事が早くなって、効率が上がって行くんだよ。だけどさあ、それすると…結果的に自分が疲れちゃうんだよね。」
日本特有の文化を支える現場が、意外にグローバルであるところの話を聞いて、何となくわたしは、「元寇」とか、「中国の元と、韓国のウォンと、日本の円が、もとは同じ一つの漢字『圓』である」という話を思い出していた。実に関係無い。
帰ってきたこまっちゃんと、今日解凍してきたおせちをネットで見、他の料亭のおせちがどんなもんか見(彼が今日解凍してきたやつも、一応料亭のおせちである)、うちでよく使う料理本を出している方のお店「京味」が、どんなおせちを作っているのか見る。
京味のおせちは、なんと十万円以上だった。お得意さまだけが食べられるという…。
料理本に載っているレシピは、おふくろの味で非常にシンプルである。さつまいもを煮るのに砂糖、醤油、以上、それでとっても美味い。だけど「京味」で食べるには、紹介でしか入れない。一見さんお断りなのだ(食べログ情報)。
こまっちゃんは年明け、当てにしていた派遣がだめだったので、どうしたもんか悩み中。割が良く、3ヶ月弱で許されるもの…何か、天からのお導きか何かで閃かないかなあ。本当はパン屋で働けたら良いと二人とも思ってるのだけど。島でパン屋になったら、人気者だろうなあ。ならないけど。
そういえば先日、こまっちゃんはコーヒー豆を買いに行って、マスターに
「転職活動中なんだって?」
と聞かれ、島に行って心を決めた話をしたら、
「俺、今年行ったな、その島」
と言われたそう。すごい偶然。美味しい海鮮料理を食べに行ったらしい。
いつも国立の「国立コーヒーロースター」で豆を買っているのだが、わたしはここでコーヒーを飲んで、初めてコーヒーをポジティブな飲み物だと思った。美味しい水を飲んでいるようだと思った。
最初のきっかけは、こまっちゃんと散歩に行って雨に降られ、目に入った喫茶店に雨宿りしようとしたのだった、そしたらそこは喫茶店ではなく焙煎屋さんだった。
ド素人のわたしたちにマスターは色んなことを教えてくれて、コーヒーを淹れることが好きになって、今ではコーヒー淹れる人になりたいくらいだ。島で。
うーん、やっぱり島に向かって矢印が出てる感じがするぞ。