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2018/09/23

祭2日目じゃあ


祭の日、日付が変わるに合わせて、一番太鼓と呼ばれる鳴り物の音が響き渡る。夜中数時間おきに集落を通り抜ける太鼓と笛。未明、衣装を着つけて化粧をばっちり施した子供達と、サポートする大人たちが、太鼓と笛を鳴らしながら神社へ向かう。神社でご祈祷と獅子舞の奉納が終わると、今度はそれぞれの家を一軒ずつ回って、家の前で獅子舞を回す、それは2日間に渡る。なんとも大変な工程、偉大な子供たち!そしてOBもたくさん。祭に合わせて帰省し、太鼓の演奏を手伝ってくれる。ぶっつけ本番でちっとも太鼓のリズムを忘れていない若者たち。みくりんも土曜日は朝6時に集合、保育園児による踊りと獅子舞をご披露して奉納する(はずだったのだが、気まぐれな彼女、輪から外れて殆ど踊らず…)。土曜日の午後、我が家に獅子が来てくれて以降はずっと、獅子のお兄ちゃんお姉ちゃんたちが一軒一軒回るのについていくみくりん。飲み物を積んだ軽トラがしんがりにいて、お菓子を食べ放題のように振舞って下さり、かつて食べたことのない程の量のハイチュウで胃をいっぱいにしていた。獅子舞に参加するのは小学生から。役割のない保育園児たちはただただ楽しそうに大人や若者たちの中を、細い集落の路地を、途切れことなく続く太鼓と鉦の音の中を、友達と連れ立ってはしゃいでいる。ここに引っ越して経験する4回目の地方祭。かつてしばしばみくりんと遊んでくれたお兄ちゃんが中学生になって会うことがなくなり、祭の練習で再会して「みくりん、よく遊んでもらった○○くんだよ」と教えても、「違うよ、ぱーぱん間違えてるよ!」と、同一人物だと認識出来ない程の成長期の変わりようを目の当たりにすると、目の前の小学男子たちがきっと同じような変貌をして、OBみたいな青年になっていくのだなあと、それを見ることが出来るかもしれないって、なんだかすごく幸せだし感動的だ。そして今じゃれあっているちびたちが、いずれ獅子を回す役になり、もし新しい赤ちゃんが集落からいなくなってしまったら、そこで終わってしまうものなんだ、と、コミットして、愛着を持って、初めてリアリティが出来る、赤ちゃんの存在を無条件で歓迎する気持ち。